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ギメ東洋美術館所蔵浮世絵名品展

河鍋暁斎が北斎のよりエネルギッシュでした


江戸絵画、浮世絵師の巨匠たち、北斎、写楽、歌麿などの展示が現在大阪市立美術館で行われています。

とくに、写楽の線の美しさを楽しむことができました。
河鍋暁斎(かわなべきょうさい)とエミール・ギメ氏との仏画を通した交流などを知ります。

展覧会自体は、江戸期の浮世絵をアーカイブ、俯瞰できるようになっています。

北斎の描いた龍図虎図の2つで対の作品というのは確かに真近でみても落款の位置、目線の一致など符合する点ばかりです。晩年の作ということか作品からは静けさのようなものを感じます。

ルーブル美術館の東洋部門の所蔵からフランス国立ギメ東洋美術館へ渡った経緯など、ルーヴル美術館の東洋美術コレクションが移管された経緯など興味深いです。
印象派の画家たちに浮世絵がどのように影響を与えたかを知る機会でもあります。

今回私の中で特に印象に残ったのは何と言っても、・・・、写楽でも北斎でも歌麿でもなく、河鍋暁斎の筋骨隆々な仏様の作品です。とても小さな作品で、歌麿のコーナーの展示会場出口付近にポツンと置いていますが、パワーに溢れています。
ひと昔前の若沖同様、河鍋暁斎の日本では正当に評価されていない印象を受けます。この件については、今後多くの美術研究者の尽力を期待したいものです。浮世絵に対する評価は未だに、パリで起きたジャポニスムという逆輸入からの価値観に依っているような気がしてなりません。
ですから、かりに凡作であっても、「浮世絵」というジャンルであればいいというものでもないような気がします。
印象派の作品へインスパイアを与えたという口実ですね。それだけの鑑賞では物足りないと思います。


今回のベストワークは、巨匠らの凡作ではなく、河鍋暁斎のエネルギッシュな作品だと感じました。


河鍋暁斎をご存知ないかたへ。ご参考にどうぞ。
http://www2.ocn.ne.jp/~kkkb/Kyousaij.html


雑誌のインタビュー(BT)で「河鍋暁斎がアツい」とおっしゃっていた松井冬子さんのことを思い出しました。


| 大阪の展覧会 | 15:50 | comments(0) | - |
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